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烏滸の沙汰(おこのさた) 

・・・このままでは一朝有事というときに使いものにならぬ人間ができましょう。そうなれば日本国になんのために薩摩人がいるのか、烏滸の沙汰に相成ります、といった。

(司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)


「おこがましい」の「おこ」を烏滸と書くらしい。

ようするに、このブログのようなものを烏滸の沙汰ということらしい。
[ 2008/01/17 11:17 ] 表現・言い回し | TB(0) | CM(0)

カンテラ 

 真っ黒な海に向かって吐いた。
 何度目かのとき、下へ降りるのも物憂くなり、ボートのかげでしゃがんでいた。
 そこへカンテラが近づいてきた。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)


江戸時代もそうだと思うが、室内用にしろ、携帯用にしろ、照明の道具として火を使っていた時代は、現代に比べてもっと頻繁に(日常的にといってもよい)、火事というものが起こっていたのではないか?

カンテラはいかにも外来語という感じがするが、オランダ語のkandelaarという言葉が元になっているらしい。英語のcandleは関係ないらしい。

いずれにせよ、博物館や骨董屋でしか見られないと思うので【野生絶滅種】とした。

[ 2008/01/15 01:15 ] あまり見かけない物 | TB(0) | CM(0)

へご 

 犬がさわぐまでが、猟師としての休息時間である。西郷は、樹の下で寝ころび、へごを掻きよせて枕にした。そのとき、
「市之十、へごを枕に寝るが楽しみ」
と、心からいった。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)


以前、「兵児」ということばを拾ったので反応してしまったのだが、「へご」とはなんのことはない、植物のことであった。

高さ約10メートル、直径約30センチに達するそうなので、西郷どんが枕にしていたのはおそらく幼木だろう。

自分が鹿児島や宮崎の海岸などでよく見かけたヤシの木だと思っていたものは、ひょっとして、へごの木ではなかろうか。

[ 2008/01/15 00:19 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

厚司 (あつし) 

 衣服は木の枝や岩角などで破れぬよう、帆木綿のようなごつごつした、一見厚司のような生地のものを用いている。脚は股引をつけ、足元は鷹野足袋に山草履という姿であった。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)



厚司というとなんだか人の名前のようで、全く未知のことばだと思っていたが、調べて見ると意外なことが分かった。

アイヌの民族衣装で、カラフルなデザインが織り込まれた着物のようなものがあるが、あれが厚司である。

オヒョウなどの皮を細く裂いて織る、とのことであった。

ちなみにオヒョウとはニレ科の植物で、魚のオヒョウ(カレイのばかでかいようなやつ)ではない。

アイヌでは鮭革の靴というものがあるらしいのでひょっとして?と思ったのだが、いくらなんでも魚の皮の衣服は無いらしい。

[ 2008/01/14 23:17 ] 衣装・人のなり | TB(0) | CM(0)

お知らせ 

 ブログを開始して一ヶ月ほどが過ぎましたが、虫かごが一杯になってきたので、カテゴリーの分類方法を以下のように変更しました。



【絶滅種】
わが国ではすでに絶滅したと考えられる種

【野生絶滅種】
飼育・栽培下でのみ存続している種

【絶滅危惧種】
絶滅の危機に瀕している種

【希少種】
現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

【地域個体群】
地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの

【情報不足】
評価するだけの情報が不足している種



これらの区分は全て採集者の主観によるものですが、生息状況や生息環境の最新の知見に基づきまして、遂次変更、見直しを行う予定です。
[ 2008/01/13 09:35 ] お知らせ | TB(0) | CM(0)

長押(なげし) 

長押に、扁額がかかっている。その扁額はリンカーンが列国の英雄とテーブルをかこんで話しあっている図であった。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)


鴨居、敷居に続いて長押もよくわかった。
晴れて一人前の日本人になったような気がする。
→ウィキペディア(長押)

ところで「扁額」については、ようするに「絵」ということで流した。
「長押」は自分の中ではクワガタくらいの価値があるが、
「扁額」はハエや蚊の類である。
なぜと聞かれても説明するのは難しい。

[ 2008/01/13 04:38 ] 建築 | TB(0) | CM(0)

鴨居(かもい) 

 格子戸をあけると、すぐ座敷がみえた。立ちあがった真英氏は鴨居に頭がぶつかりそうな骨太の大きさで、太い眉、うるんだようによく光る大きな目、そして頑丈なあごといった風貌は、写真で見る宮崎八郎、宮崎滔天とそっくりであった。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)


「鴨居」は今まであいまいだったが、ウィキペディアの画像ではっきりした。
→和室(書院造)の各部名称
「鴨居」は、「敷居」とペアである。

しかしなぜ鴨なのか?神社の鳥居と何か関係があるのか?



[ 2008/01/13 04:11 ] 建築 | TB(0) | CM(1)

灰神楽(はいかぐら) 

川路は、太政官や陸軍が、西郷の下野で大さわぎしているその灰神楽の舞いあがるなかで、政府を弾劾する告発文を書いていたのである。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)



もともとは、火鉢や囲炉裏に水をこぼしてしまったときに立つけむりを灰神楽というらしいが、火災の消火活動を思い浮かべてしまう。911テロの噴煙は巨大な灰神楽である。

[ 2008/01/12 03:17 ] ワイルドな状況 | TB(0) | CM(2)

しかぶっ 

 従道は、長道をして尿意をこらえてきた、表で用を足すからそのあいだに取次ぎをせよ、と言い、
しかぶっ
 と叫んだ。しかぶっ、とは小便を無意識に洩らしてしまったという意味である。

司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)




[ 2008/01/12 01:38 ] 方言 | TB(0) | CM(0)

菅笠(すげがさ) 

 西郷は、向島をめざした。
 菅笠をかぶり、足元はわら草履という姿で、肩に猟銃をかついでいる。

(司馬遼太郎,『翔ぶが如く』)



前に「韮山笠」というのを拾ったが、これは笠の中でも特殊な部類に入るもののようだ。「菅笠」はもう少しポピュラーな感じで、笠地蔵の笠は、おそらく菅笠である。

↓こちらに、菅笠や昔の農具等のすばらしい画像が載っていた。
神戸市立櫨谷(はぜたに)小学校のホームページ
この小学校は、設立が明治6年という、とてつもなく古い歴史がある。ちょうど今読んでいる小説の舞台となった頃である。

いずれにせよ、昔はいろんな笠があったのだろう。

[ 2008/01/09 05:33 ] かぶり物 | TB(0) | CM(0)
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